一般社団法人 日本アーユルヴェーダ学会

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アーユルヴェーダからのアドバイスコーナー: 水木 可葉

ア ー ユ ル ヴ ェ ー ダ の レ ッ ス ン(2)

◇ タ レ ナ と フ ン ズ 、 そ し て ・ ・ ・


映画監督の伊丹十三さんがまだ一三さんだった頃か、十三と改名されて間もなくの頃だったと思 います。興味ぶかいエッセーを書いておられました。人は、身も心も便秘気味で糞詰まり状態のフ ンズさんと、逆に心身ともに下痢をしやすく、垂れ流し状態のタレナさんとに大別できるのだそう です。

では、フンズでもタレナでもなく、毎日快便のある人のことは、なんと呼べばよいのでしょう。
アーユルヴェーダ(アーユルヴェーダ)は、こういうタイプの人は、性格は寛大ですが、何事にものんびりしていると評していますので、ノンビさんとでもしておきましょう。アーユルヴェーダでは、便秘か下痢か、快便型かが体質チェックのキーポイントになっています。




◇ 体 質 の バ ロ メ ー タ ー


アーユルヴェーダの入門書や紹介記事を読んでいると、かならず体質分類のことが書いてありま す。テレビのCMにまでドーシャ・チェックなどというアーユルヴェーダ用語が使われる時代です から、このコーナーでも、体質の話をしないわけにはいきませんね。だけど、このドーシャという のが、なかなかのくせ者なのです。
とりあえず、体質と体調のバロメーターだと理解しておきましょう。

このバロメーターは三つあって、ワータ、ピッタ、カファと呼ばれています。フンズさんがワータ体質で、病気を抱え込みやすい体質です。タレナさんはピッタ体質で、病気になる度合いはフン ズさんの半分です。
カファ体質のノンビさんは、一番病気になりにくい体質です。だけど、典型的なフンズさんやタレナさんは、じつは少なくて、二つの体質をあわせもっている人が多いのです。

アーユルヴェーダがどうして体質分類にこだわるのかというと、生まれもった体質や気質、そのときどきの体調に応じて、食事の仕方や生活法を変える必要があるからです。だからといって、難しく考えないでください。要はバランスがとれてさえいればよいのですから。




5 月 の < 日 常 と 季 節 の 過 ご し 方 >


先月号では、だるさのもと(カファ)を追い出す対策をいくつか書きましたが、今月もそのつづきです。ノンビさんは生まれつきだるさのもと(カファ)をたくさん持っているので、春はとくに注意してください。運動をするなど、活動的に過ごすことが大切です。ハイキングにでも出かけ、汗を流すことはカファ対策にもなりますから、おおいに外出してください。ただし、呼吸が荒くなってきたら、それ以上運動することは止めて休息してください。フンズさんやタレナさんは、さほど頑張って運動しなくても大丈夫です。

カファ対策でもうひとつ大事なことは、体を冷やさないことです。とくに、冷たい飲み物は控えましょう。最近は、食事中でも冷やしたジュースや水を飲む人がいますが、これは体を冷やし、消化力を弱めますので止めましょう。もともと日本人は食事中には温かいお茶を飲んでいました。徹底している人は、レストランでも水は飲まず、お湯をリクエストしています。インドでは食事に水はつきものですが、氷は入っていません。そういえばインドでは、西洋ナイズされた人以外は、食後に紅茶やコーヒーを飲みません。

カファを追い出す飲み物は、熱いショウガ湯です。シナモンを加えると甘みが出て飲みやすくなりますよ。ハチミツもカファを和らげますので、大サジ1杯をコップ1杯のぬるま湯に溶かして飲んでください。
最後に、この季節に咲く花を楽しむことも忘れないでください。部屋の中にも花を飾りましょう。赤系統の色はカファを抑えますのでインテリアや洋服に取り入れてみてはいかがでしょう。


つづき

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