一般社団法人 日本アーユルヴェーダ学会

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アーユルヴェーダからのアドバイスコーナー: 水木 可葉

ア ー ユ ル ヴ ェ ー ダ の レ ッ ス ン(5)

◇ ド リ ン ク 剤 と 薬 用 喫 煙


ジャマイカのハーブ・ドクターが調合する薬には、黒砂糖やハチミツを数種類のハーブの煎じ 薬に加えたものや、多種類の草根木皮を煎じた滋養強壮ドリンク剤があるそうです。
なかでもポピュラーなのは、アロエのエキスに自然塩を加えたドリンク剤で、強烈な苦みがあるそうです。
こういったドリンク剤を飲むだけでなく、運動、呼吸法、食事法、ハーブの喫煙法を組み合わせることにより、病気を治し、健康を保つということなのですが、アーユルヴェーダの健康法にそっくりだと思いませんか。
ここでいうハーブは"国際的に厳重な管理下"にあるアサのことなので、うっかり真似はできませんけれど。
アーユルヴェーダでは、アサは主に内服や外用に使われ、喫煙法には体質や症状に応じてアサ以外の多種類の薬草を使い分けているということをつけ加えておきます。


◇ 苦 い 味 が 大 切


アロエもアサも苦味をもっています。先月号で紹介した「シンクロ・バイブス」の著者KEITAさんがお土産のセンブリをハーブ・ドクターに飲ませたところ、日本の小学生に毎日センブリを 飲ませるように勧めたそうです。
南インドには、年に一度、サプタパルニー(シチヨウジュ)の樹皮の煎じ液を子供に飲ませる儀礼があるそうです。これも非常に苦い味で、子供の健康管理に一役かっていますが、熱や下痢、母乳の浄化、高血糖にも使います。

ほかに苦味と渋味の木として有名なのはニーム(インドセンダン)で、殺菌作用や血糖を下げる作用があります。インドでは、ニームの小枝で歯を磨きますが、煎じ液を添加した練り歯磨きやセッケンも市販されています。

また、日本で有名になったギムネマも苦味と渋味があり、インドでは"糖を殺す"という意味のグダマラ(グルマール)という名でよばれています。
このように、苦い味を体内に取り入れるのが健康によいというのはラスタやアーユルヴェーダだけではなく、伝承医学全般に共通の考え方ではないかと思います。
そういえば、現代医学の解熱剤や抗生物質も強烈な苦味がありますね。


◇ 未 精 製 砂 糖 と 蜂 蜜


ジャマイカの伝統薬は未精製砂糖や蜂蜜をふんだんに使うそうですが、インドの伝統薬も同じです。とくに蜂蜜は、ゴマ油やギー(バターオイル)と並んでベーシックな薬剤としてよく使われ ます。
蜂蜜には甘味だけでなく、渋味があり、ノンビさんも安心して使える甘味料です。
蜂蜜をホットドリンクにすると強力な乾燥作用が起こるので健康を害すると考えられていますが、肥満気味のノンビさんに限っては、その作用を逆に利用し、脂肪を減少させることができるということです。
蜂蜜とギーを等量混ぜると、やはり、なぜか毒になるので、熱いトーストにバターと蜂蜜を塗るのは考えものです。というわけで、食い合わせには注意してください。



夏 の < 日 常 と 季 節 の 過 ご し 方 > その2


夏の食事の基本は消化しやすく、体力を増し、身体を冷やすものを食べることです。
甘味のものは身体を冷やすので、夏には大いに食べるようにすすめています。
甘味といっても砂糖類だけを指すのではありません。
米、麦、牛乳、ギーも甘味のものに分類されます。砂糖は精製するほど身体を冷やす力が強くなりますので白砂糖、米、牛乳、ギーで作るキール(パヤーサム)は夏にぴったりのデザートです。
ただし、これはインドでの話。

冷房で冷えた身体でキールをたっぷり食べていたら、夏太りになりかねません。
スパイス類は身体を温めるので、冷え過ぎを防ぎますが、辛味、塩味の取り過ぎに注意してく
ださい。アルコールも控える季節なので、冷たいビールの飲み過ぎに注意しましょう。
野菜は少量の油で炒めることを忘れずに。
アーユルヴェーダの推薦食品は、果物ではブドウです。

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